雨の日のライディングに大切な5つのポイント
春と秋のライディングは、とても楽しいものです。 どちらの季節も、完璧な気温とおとぎ話のような風景に出会うことができます。しかし、この季節は予測不可能で非常に変わりやすい天候に注意しなければなりません。旅に出るとき、日帰り旅行に出るとき、あるいは移動するだけの時でも万が一に備えておきましょう。
1) 常にクリアな視界を:バイザー
道路の状況を把握することは、私たち自身と他者の安全に必要不可欠です。雨が降っても常に良好な視界を保つために、適切なバイザーの選択が大切です。悪天候では透明なバイザーがベストな選択肢ですが、ライディングが数時間続く場合は天候の変化に対応できるよう、日差しを遮られる予備のスモークバイザーを1枚持っていくことをお勧めします。 重さもそれほどなく、バックパックに簡単に入れることができます。その際には袋や布を巻いて汚れから保護することを忘れないようにしましょう。
また、曇りを防ぐためにはバイザーの内側に貼るPinlockバイザーが必須です。ピンロックはヘルメット内に中間層を作り、ヘルメット内外の温度差を少なくすることで、気温が特に低いときや湿度が高いときの曇りを防ぎます。Pinlockの性能は研究室で測定され、70または120などの数字で示されます。これらの数字は、Pinlockが搭載されたバイザーが実際よりもはるかに厳しい過酷な条件下で曇りに耐えられる秒数に相当します。実際の条件下でも、Pinlockを取り付けるだけでかなり結露が発生しにくくなるのです。
2) 防水ウェア
さまざまな種類の防水ジャケットがありますが、それぞれがGore-Tex®やD-dry®などの防水メンブレンを組み込んでいます。このようなタイプの防水メンブレンは通気性があり、「ビニール袋」のような不快な質感ではありません。その構造は、衣類内部で発生した熱と湿気を効率的に排出するための小さな穴が特徴で、外側から水を浸入させることなく、内側から水分を排出します。
メンブレンが外側に接着されたラミネート構造は、悪天候に対して最も効果的です。これにより衣服が濡れることを完全に防ぐことができます。また、撥水加工により水滴をはじくので、生地が水に浸ることはありません。
それに加えて、内側に取り外し可能なメンブレンのライナーを備えた製品もあります。これはより単純な構造で、必要に応じて取り外すことができるため、より軽く、暑い日にも着用できるジャケットへ変更が可能です。汎用性が高くより長いシーズン活躍します。
HEKLA ABSOLUTESHELL™ PRO 20K JACKET
防水透湿メンブレンを採用したオールシーズン対応のアドベンチャーモーターサイクルジャケット。肩と肘にはレベル2のPro Armorソフトプロテクターを装備。
3) レインウェアを常備
最悪の状況に備えるため、あるいは防水でないウェアを着る場合は、ウェアの上から着用できるレインウェアを準備しておくと良いでしょう。ジャケットとパンツの組み合わせか、ワンピーススーツのオプションがあります。
ジャケットとパンツの組み合わせは着脱が簡単なため、最も実用的です。一方で、ワンピ-ススーツはより優れた防水性能を発揮します。上と下の間に隙間がないため、水滴が入り込む心配がありません。ただし、着用するのに時間がかかり、また長時間の停車中に着続けるのには少し問題があります。
どちらのオプションでも、ライディング時の快適性を高めるため、生地は完全防水で伸縮性のある素材でなければなりません。加えて、各パーツは縫い目から水が侵入しないように継ぎ目なく溶接するか、縫い目の内側から加工する必要があります。一番のアドバイスは、頼りになるレインウェアを常にサドルの下かトップボックスに入れておくことです。そうすれば忘れる心配もなく、必要なときにすぐ使うことができます。
4) 手と足の保護
雨天時、最初に寒さを感じるのは四肢です。ただ寒いだけでなく、悪天候にも対処するためには防水の手袋とブーツが最適です。 それがない場合は、防水のオーバーグローブやオーバーブーツを使用してください。これはコンパクトに折りたたむことができ、場所も取りません。また、素早く着用でき、外気に対する効果も保証されています。
手や足を湿気から守るには、袖や足から滴り落ちる水が手袋やブーツの開口部に入り込まないよう、手袋やブーツを着ているレインウェアの下に着用してください。
5) 身を守る為に視認性の高いウェアを身に着ける
天候が雨や霧の場合、ライダーが道路上で認識されやすいような色や反射材を使用した、視認性の高いウェアを着用する習慣を身につけることをお勧めします。
hi-visのレインスーツや、折りたたんでコンパクトに持ち運べる、よりシンプルなhi-visのジャケットも、選択肢に入れてみてください。 我々と他の道路利用者の両方にとって、視界が悪い状況下で自分の存在を強くアピールすることが、安全なライディングのカギとなります。
季節に関係なく、雨というリスクはしばしば私たちのバイクライフの障害となります。しかし、仲間との素晴らしい旅行や冒険をあきらめる理由にはなりません。天候の変化に対応するための適切な装備、その簡単なステップで風景や四季折々の美しい色彩を楽しむことができます。それも常に快適な状態で。
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